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図7 血色素量低値者の割合(性・年齢階級別)。

(厚生省・平成5年度国民栄養調査による)

表1 成人病予防のための食生活指針。(厚生省)

1. いろいろ食べて成人病予防主食、
-主菜、副菜をそろえ、目標は一日30食品
-いろいろ食べても、食べ過ぎないように
2. 日常生活は食事と運動のバランスで
-食事はいつも腹八分目
-運動十分で食事を楽しもう
3. 減塩で高血圧と胃がん予防
-塩からい食品を避け、食塩摂取は一日10グラム以下
-調理の工夫で、無理なく減塩
4. 脂肪を減らして心臓病予防
-脂肪とコレステロール摂取を控えめに
-動物性脂肪、植物油、魚油をバランス良く
5. 生野菜、緑黄色野菜でがん予防
-生野菜、緑黄色野菜を毎食の食卓に
6. 食物繊維で便秘・大腸がんを予防
-野菜、海藻をたっぷりと
7. カルシウムを十分とって丈夫な骨づくり
-骨粗しょう症の予防は青壮年期から
-カルシウムに富む牛乳、小魚、海藻を
8. 甘い物は程々に
-糖分を控えて肥満を予防
9. 禁煙、節酒で健康長寿
-禁煙は百益あっても一害なし
-百薬の長アルコールも飲み方次第

表2 高齢者のための食生活指針。(厚生省)

1. 低栄養に気を付けよう
-体重低下は黄信号
2. 調理の工夫で多様な食生活を
-何でも食べよう、だが食べ過ぎに気を付けて
3. 副食から食べよう
-年をとったらおかずが大切
4. 食生活をリズムに乗せよう
-食事はゆっくり欠かさずに
5. よく体を動かそう
-空腹感は最高の味付け
6. 食生活の知恵を身につけよう
-食生活の知恵は若さと健康づくりの羅針盤
7. おいしく、楽しく、食事をとろう
-豊かな心が育む健やかな高齢期
低値者が多く、しかもほぼ年齢が高くなるにともないその割合が多くなっている。同じ国民栄養調査では、鉄栄養を中心とした栄養状態の判定のための資料のひとつとして、血液中のヘモグロビン濃度(血色素値)も調べてその低値者の分布状況を発表している(図7)。男性については、年齢が高くなるにつれて血色素値の低い貧血ないし貧血傾向者が増加する傾向が明らかであるが、女性については閉経期を境にして一旦貧血傾向者が著明に減少し、その後再び加齢とともに増加を示している。すなわち上述したような中高年者の加齢にともなう一般的な栄養状態の低下傾向とともに、女性の鉄栄養生理にとって、更年期が極めて劇的な変動をもたらす特徴的な時期であることが見てとれるのである。
これらの加齢にともなう栄養状態の低下には、

 

 

 

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